2級土木施工管理技士の資格は、土木業界では最低限取得しておきたい国家資格。
国家資格となると難しく思えて身構えてしまいそうだが、実は思ったほど難しくないのが正直な感想なのだ。
今回は、土木業界の登竜門ともいえる2級土木施工管理技士試験を一発で合格した筆者の体験談をもとに、これから受験する方に向けて体験談を解説します。
本気で頑張る人に絶対合格して欲しいので本気で書きました。
参考になれば幸いです。
それでは、始めます!
2級土木施工管理技士の試験を受けるきっかけとなった出来事
2級土木施工管理技士試験を受けるきっかけはそれぞれあると思う。
会社からの命令や順番、義務だったりもする。
筆者のきっかけとなった出来事をこれから説明します。
もともと舗装の仕事を主体に外構工事までをやってる会社で、筆者はその会社の番頭のような存在でした。
打合せから現場管理、時には営業までやる立場でした。
2級土木施工管理技士試験を受験するきっかけとなった出来事はこんなことでした。
それは、スーパーゼネコンの現場事務所で打合せをしていたときでした。
作業の流れや日程のことを説明する筆者の言葉を遮りながら
『技術も無いのに生意気なことを言ってんじゃねーよ・・・』
『ここは町場の現場とは違うんだぞ!分かってんの?』
当時のスーパーゼネコンはこんなもんでしたね。
この話をまとめると、ここで言ってたのは作業のことではなく”お前自身が有資格者なのか?“ってことでした。
つまり、『何の資格も持っていないヤツの説明など聞いていられない』ということだった。
当時は、こんな嫌な感じの現場で仕事をするのかと気が重かったけど、今なら、なんでそんなことを言われたのかが理解できる。
有資格者と無資格者の違いを垣間見た瞬間だった。
2級土木施工管理技士 資格取得のメリットとは?
勉強を始める前に、2級土木施工管理技士の資格取得のメリットについて解説しておこう。
それは、これから勉強が面倒になったり、最後には資格なんて必要ないと受験することを止めてしまうかもしれないからだ。
2級土木施工管理技士の資格は2次検定試験に合格しなければならない。
ご存知だと思うが、2次検定試験は1次検定試験と違い1年間で一度しかない。
ということは、2次検定試験が不合格だった場合、次回チャレンジできるのは1年後になってしまう。
1年間ムダにしてしまうことになる。
つまり、今回の2級土木施工管理技士試験を受験すると決めたら途中で諦めることなく、本気で勉強に取り組んで必ず一発で合格していただきたい。
是非次に上げるメリットを再確認しながら、自分自身の目標も見つめ直して自分の心に火を付けてもらいたい。
それでは代表的なメリットについて解説していこう。
① 自分に自信が持てる
筆者の感想だが、2級土木施工管理技士の資格を取得する前と取得した後では、自分の気の持ちや普段の意識、それと行動も大きく変わり始めたことを覚えている。
自分の中ではすべての行動に自信が持てたところが大いにある。
それに、資格を持ったことで周りの見方も変わってきたのも確か。
『周りの人からしっかり見られている。頼りにされてるぞ!』
そう感じられることが何度もあった。
さらに自分に自信が持てたのは、試験勉強に本気で取り組んだことでたくさんの専門知識が身に付いたことだ。
打合せのとき、まったく分からなかったことが何について話しているかがほぼ分かるようになった。
これは猛勉強の賜物だ。
そのときばかりは『頑張ってよかった』と充実した気持ちになれった。
すべて真実だ。
② 自分の存在を認めてもらえる
資格取得のメリットは他にもある。
それは、資格取得前だったら打合せのときに意見を投げかけても採用されることが殆どなかった。
それが、資格取得後の自分の意見には説得力も加わり、重要視されるようにもなった。
しかも”2級土木施工管理技士“と名刺に書いてあるだけで相手からの見方も変わってきたように感じる。
これには驚いたが、少しだけ心地よさも感じることができた。
③ 一生使える国家資格
くどいようだが、2級土木施工管理技士は国家資格だ。
土木業界の中で頑張って生きてくなら絶対に取得したい必要最低限の資格だ。
もし、今回の試験一発で合格することができればこの上ない幸せを実感することができるだろう。
それに毎日頑張れば社内での出世レースにも勝つことが可能なのだ。
状況次第では今よりもっと条件の良い会社へ転職もできる。
実際、1級土木施工管理技士の筆者もこの資格のお陰で未だに肩身の狭い思いをしないで会社に席を置き仕事ができている。
不正は身を滅ぼすが、資格は身を助ける。
すべて事実だ。
2級土木施工管理技士の試験は難しいの?
そろそろ本題にはいろう。
たくさんのメリットのある2級土木施工管理技士試験の勉強方法についてこの後解説しよう。
今回始めて受験する方にとっては、2級土木施工管理技士の試験が難しいのか、それともやさしいのかを判断できないかもしれない。
実際のところ、 難しい という判断もできるし、やさしい という判断もできる。
それならば、ここは筆者の独断で答えよう。
一生懸命勉強した人にはやさしい試験、一夜漬けでなんとかなるかなと試験を甘く考えている人には 超難しい試験となる。
はっきりお伝えしておくことは、頑張ればやさしい試験 ということなのだ。
実際に1回で合格している筆者だから断言できる。
合格率はあまり考えない方がいい。
考え過ぎると、どんどん難しくなり勉強する気持ちも無くなってしまう。
2級土木施工管理技士試験で合格を目指すなら、1日何時間の勉強が必要なの?
2級土木施工管理技士試験で合格を目指すなら、1日何時間の勉強が必要なのか?
それは、自分の知識レベルで決まります。
これが、結論です。
ちなみに筆者は、自分がやってきた舗装の知識しかなかったのでそれなりに長い時間勉強しました。
それなりと言っても分からないと思うので、実際に勉強した延べ時間をお伝えします。
ズバリ150時間プラスαです!
これは、1日2時間の勉強なら75日間、1日3時間なら50日間ということになります。
どうですか?
延べ150時間は筆者には必要最小限の勉強時間でしたが、あなたには長いのか?それとも短いのか?
知りたいですか?
もし知りたいのならすぐに過去問を1年分やってください。
第一次検定の全61問と第二次検定の問題すべてに目を通して、本気で解答してください。
そうすれば、自分自身これからどのくらい勉強すればいいのかが自ずと分かってきます。
実際に合格した筆者の勉強方法とは
2級土木施工管理技士試験の勉強方法はたくさんあります。
いろんなやり方があります。
今回は実際に筆者が合格したときの勉強方法を解説します。
少し読んでみて、同じ方法でやってみたいと思ったら、どうぞお試しください。
雰囲気的に大変そうに思えるところもあるが、必死になって頑張れば一発合格も夢ではない。
1日1回分の過去問をやる
それでは、どうやって勉強を始めるのか解説しよう。
まず最初に、1日1回分の過去問をやる。
どういうことか、分かりますか?
これは、いかに出題文章に慣れるか、どんなことが出題されるのか?をいち早く習得するために筆者が実際にやった勉強方法です。
少し分かりづらいと思うので、もう一度始めからいきます。
例えば、月曜日に令和元年度後期の学科と実地をやる。
続いて、火曜日は令和元年前記の学科と実地をやる。
水曜日も木曜日も、そして金曜日も同じように1回分の試験をやる。
もちろん実地試験も含めて。
月曜日から金曜日までの5日間を頑張れたら、土曜日はいままでの試験内容や回答状況などを確認して欲しい。
それは、2級土木施工管理技士の試験は土木一般・専門土木・法規・共通工学・施工管理法に分かれていて、自分はどこの分野が苦手なのか?どこの分野が得意なのかを整理しながら翌週からの計画を立てていただきたいからなのだ。
2週間目からの勉強方法
続いて、2週間目からの勉強方法を解説します。
先程も解説しましたが、2級土木施工管理技士試験の出題は土木一般・専門土木・法規・共通工学・施工管理法に分類されている。
この出題分類は幸いにも5つに分かれているので、これを利用しないのは勿体ない。
どうするかというと、順番通りだったら月曜日は土木一般、火曜日は専門土木、水曜日は法規をやるようにします。
そうすることによって、1週間で出題のすべてを網羅して勉強することができる。
つまり、得意不得意に関係なく全体を勉強することで、どんな問題にも対応することができ、試験直前でも落ち着いて勉強することができるようになる。
もちろんこれも筆者が実際にやったことで、今考えても効率よく沢山のことを覚えたことで一発合格した勉強方法だったと確信している。
経験記述は1週間前までに作る
続いては、苦手な方もたくさんいると思うが2次検定で必ず出題される経験記述について解説しよう。
経験記述と聞いて苦手意識を持つ方も少ないと思う。
筆者もその一人で、2級土木施工管理技士試験のときは1回で合格できたものの、1級土木施工管理技士試験のときはかなり苦労した。
苦労したというのは『1級土木ならそれなりのことを書かないと合格できない』と勝手にハードルを上げ凄いことを書こうとして何度も不合格になったことだ。
凄いことを書こうとすると失敗するということは身を持って感じたことだった。
そこで、これから本格的に経験記述をやっていこうと思ってるのなら、どんなに遅くとも試験の1週間前までには完成させておくことをお勧めする。
これは、合格するポイントと言っても過言ではない。
そして、完成した経験記述を最後の1週間で完全に丸暗記して試験に挑んでいただきたい。
そうすることで2次検定試験全体をじっくりと、そして満遍なく解答できるようになる。
つまり、より合格に近づくことになるのだ。
補足
経験記述を中途半端に覚えて試験に挑むと、解答を書いている途中で迷いはじめ、何度も書き直すことになる。つまり貴重な試験時間を食い潰してしまい、最終的には最後まで書けなかったり支離滅裂な文章で試験時間が終わってしまうことになる。
これでは2次検定試験の合格は到底見込めない。
どうしても勉強を始められない方へ
不思議なもので、願書を提出するまでは『いつから勉強しようか?』と悩んでいたが、提出すると勉強のことなどすっかり忘れてしまう方がいるようだ。
筆者も勉強を始めるきっかけを掴めず、明日から必ずやると1日伸ばしを繰り返したことを良く覚えている。
その時は、どうしても参考書に手を付けることができなかった。
筆者と同じように、なかなか勉強を初められない方も少なく無いと思う。
現場も忙しいし大人の付き合いもある。
だが、試験日に延期はない。
ここではっきりお伝えしておこう。
例えば、『お盆休みが終わったら勉強するよ』とか『9月になったら遊びは一切止めて勉強に集中する』と割り切ることができる方は合格しているケースが多い。(筆者の職場の場合)
要は、勉強を始める日時を自分で決め、実行することが合格へのポイントになるようだ。
でも、どうしても自分に優しく1日伸ばしを繰り返してしまうような方は講習会に参加することをおすすめする。
筆者も試験1ヶ月前の講習会に参加した実績がある。
なので、土木の知識が薄い方でもやる気があれば1ヶ月間でなんとかなる。
最後まで諦めないで、ぜひ頑張っていただきたい。
最後に
2級土木施工管理技士の資格取得が最終目標の方は何が何でも合格するという気持ちを忘れずに頑張っていただきたい。
それと、2級土木施工管理技士の資格を取得した後は1級土木施工管理技士や技術士を目指す方は、確実に次の試験で合格するように勉強を進めていただきたい。
2級といっても国家資格なので、ナメて取り組むと後悔することになる。
これは筆者が感じたことだが、2級土木施工管理技士の試験勉強を本気で取り組んだことで1級土木施工管理技士試験は簡単に合格点を取ることができた。
経験記述には何度もやられたが、2級土木の試験のときに一生懸命勉強しておいて本当に良かったと思った。
筆者と同じように1級土木施工管理技士も近いうちに狙いたい方は、先を見込んで勉強に励んでいただきたい。
一人でも多くの方が合格できますように。